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2008年9月26日 (金)

麻生内閣支持率は森内閣並み~世論調査結果、9月26日各紙朝刊比較+朝日9月30日朝刊曽我豪氏コラム

 各紙が24、25両日行った世論調査結果が26日朝刊1面トップで報じられていた。注目は内閣支持率と政党支持率である。

 各紙の数字を並べてみよう。

               朝日    毎日    読売    日経    共同

内閣支持         48      45     49.5     53(29)  48.6

内閣不支持        36      27     33.4     40(63)  32.9

今比例区で自民党   36(28)           37.0      36     34.9(38.4)

今比例区で民主党   32(32)                   29.5     33     34.8(34.9)

自民党           34(29)   28(24)  37.4(43.4) 41(37)    37.0(36.8)

民主党           23(19)   22(24)  22.8(26.3) 31(30)      28.3(27.0)

公明党           3(2)    4(4)    3.1      4(3)       4.7

共産党           2(2)    3(3)    3.1      4(4)       2.4

社民党           1(1)    2(1)    1.8      2(2)       1.2

国民新党          0(0)    0(1)        0.2      1(0)       0.3

 (朝日の括弧内は9月11、12日調査。読売調査の政党支持率括弧内は自民党総裁選の告示直後に実施した緊急電話調査。)

◆選挙直前調査を比較すると、民主党の支持率が落ちていないのが特徴

 読売新聞3面は衆院解散直前の自民・民主両党の政党支持率と選挙結果の一覧表を掲載していた。

        支持率(%)            選挙結果

        自民  民主           自民  民主

2000年    34.2  9.6            233   127

2003年    39.2  8.5            237   177

2005年    34.1  11.6            296   113

           (2000年の民主党の支持率は自由党との合併前)

 これを見ると、民主党の政党支持率が従来の選挙では減っているのに、今回は減っていないのが最大の特徴なのだろう。

◆内閣支持率の意味するもの

 毎日調査で麻生内閣支持率は無党派層で33%にとどまった。

 朝日調査で内閣支持率は福田内閣後半に20%台に低迷したのに比べると大きく回復したが、安倍内閣発足時(2006年9月)の63%、福田内閣発足時(2007年9月)の53%を下回った。

◆歴代内閣発足直後の支持率比較

 毎日調査で最近の内閣の発足直後の支持率を比較していた。森内閣(2000年4月調査)支持40%、不支持24%。小泉内閣(2001年4月調査)支持85%、不支持5%。安倍内閣(2006年9月調査)支持67%、不支持16%。福田内閣(2007年9月調査)支持57%、不支持25%。麻生内閣(2008年9月調査)支持45%、不支持26%。だから、麻生内閣の支持率は森内閣並みということになる。

 読売調査でも内閣発足直後の支持率は1993年8月9日発足の細川が71.9%、1994年4月28日発足の羽田が56.8%、1994年6月30日発足の村山が37.0%。1996年1月11日発足の橋本が56.9%。1998年7月30日発足の小渕が33.1%。2000年4月5日発足の森が41.9%。2001年4月26日発足の小泉が87.1%。2006年9月26日発足の安倍が70.3%。2007年9月26日発足の福田が57.5%。2008年9月24日発足の麻生が49.5%。こちらも森内閣並みだ。

 日経調査でも安倍(71%)、福田(59%)に及ばない53%。不支持率が40%と福田内閣(27%)、安倍内閣(17%)に比べて際立って高い。

 共同調査では宮沢55.1と24.5.細川は75.7と12.7.羽田は51.6と31.3。村山33.2と52.1。橋本63.0と29.2。小渕31.9と59.3。森42.9と25.4。小泉86.3と6.0。安倍65.0と16.2。福田57.8と25.6だった。麻生は48.6と32.9で、やはり、森か羽田型といえそうだ。

 朝日調査では「仮に今投票するとしたら」として聞いた比例区の投票先は昨年12月からの調査で初めて自民が民主を上回った。選挙の鍵を握ると見られる無党派層では民主27%が自民17%をまだ上回っている。

◆望ましい政権の形は?

 「望ましい政権の形」は朝日調査で自民中心が39%(9月2、3日調査は32%)、民主中心40%(同41%)と伯仲した。読売調査では自民中心が46.9%、民主中心が35.6%。日経調査では「自民と民主の参加する連立政権」が50%で最も多く、「自民中心」と「民主中心」はいずれも19%だった。無党派層でも大連立が59%、自民中心13%、民主中心12%と、大連立への傾斜が目立った。共同調査では「自民中心」が今月は今月初めの前回調査より5.2ポイント減った38.1%。「民主中心」は2.1ポイント増えて43.8%。

◆「どちらが首相にふさわしい?」では圧倒的に麻生氏の勝ち、小沢氏の負け

 「麻生首相と小沢代表のどちらが首相にふさわしいか」では、朝日調査が麻生首相54%、小沢代表26%で、圧倒的に麻生氏。無党派層でも44%対22%で麻生首相に軍配が上がった。毎日調査でも麻生氏42%、小沢氏19%で、無党派層でも麻生首相34%、小沢氏10%と麻生首相が大きくリードした。麻生首相を選択したのは男女とも4割を超えたが、小沢氏は男性28%、女性14%と、女性の不人気が目立った。読売調査でも麻生氏53.6%、小沢氏25.9%。日経調査も麻生氏35%、小沢氏22%。民主党支持層でも「小沢氏がふさわしい」は53%にとどまった。共同調査でも麻生氏53.9%、小沢氏29.4%。

◆毎日新聞は「どちらに勝ってほしいか」を調査した

 毎日調査で「次期衆院選で自民党と民主党のどちらに勝ってほしいか」では5月調査で民主51%、自民24%と最大27ポイントの差がつくなど、常に民主がリードしてきたが、今回は自民41%、民主37%と初めて自民が逆転した。

 これで産経新聞を除く各紙調査結果が出た。毎日新聞では現場の政治記者は「自民党執行部が予想よりも低いので、早期解散に迷っている」と分析しているようだ。読売新聞は11月2日投票で一直線のようだ。

 しかし、26日朝刊には早速、中山成彬国交相の成田問題での「ごね得」発言が載っているように、時間がたてばたつほど、内閣のボロが出てくるので、思い切った早期解散・総選挙になるのではないか、と思う。やはり10月26日投票だろう。

(9月30日追加)

 朝日新聞9月30日朝刊政治面コラム[政態拝見]<総選挙前哨戦 争点設定の勝負が開幕>で曽我豪編集委員がこの世論調査について書いていた。引用する。

 <麻生内閣発足直後の世論調査は、まさに「現実」をどう見るかという教材である。政権交代への期待感は高く、麻生内閣の支持率も安倍、福田2代の内閣の発足時に及ばない。他方、どちらが首相にふさわしいかは麻生首相が小沢氏を大きく引き離し、総選挙の比例区投票先を聞けば自民党が民主党を逆転したのである。>

 この「現実」とは「ローマ人の物語」で塩野七生氏が引用したカエサルの言葉「多くの人は見たいと欲する現実しか見ていない」に出てくる「現実」である。

 <内閣をたたき、政権交代を最大の旗印にする民主党にすれば、これは勝機をもたらす「現実」だと思いたいだろう。いや、政権選択とは麻生・小沢の党首力勝負だ、それをテコに党を釣り上げるのだと狙う自民党からみれば、反転攻勢が実りつつある「現実」だと考えたくなっても不思議ではない。>

 と、両党の「現実」の見方を想像する。そして、

 <しかしこれはどちらの「現実」が正しいかの問題ではない。双方の選挙戦略とも一定の効果は生じつつあるが万全ではなく、つまり来る総選挙の帰趨を決する争点は何か、それ自体を奪い合う戦いが始まったという現実があるだけだ。いつも思うことだが、総体として政治の前に立ち現れる民意というのは何とも賢明で面白い。長所を伸ばし、短所を補え、と促す教師のようである。>

 つまり、この世論調査結果はどちらが有利と判定できる数字ではなく、見る人によってどうにでも見える数字だ、ということだろう。

 面白かったのは曽我氏が麻生首相が9月29日の所信表明演説で民主党の小沢一郎代表に五つもの質問をし、その答えを代表質問で出すよう迫ったことについて「その狙いはただひとつ、解散の大義を欲したものと考えるほかない」と書いていること。

 「解散の大義」なのだろうか? 凡人から見れば、単純に選挙活動を繰り広げているように見えたのだが。首相演説の格調も威厳もない。早く解散・総選挙を行って、国民の信を問うことだ。世界金融恐慌に本格対処するのは自民党政権なのか、民主党政権なのか? どっちにしても、官僚の小手先の対処法では通用しないレベルにきている。

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コメント


『椿事件』

1993年9月21日、民間放送連盟の「放送番組調査会」の会合の中で、
テレビ朝日報道局長の椿貞良が、選挙時の局の報道姿勢に関して

「小沢一郎氏のけじめをことさらに追及する必要はない。
今は自民党政権の存続を絶対に阻止して、
なんでもよいから反自民の連立政権を成立させる
手助けになるような報道をしようではないか」

との方針で局内をまとめたという趣旨の発言を行う。

(ウィキペディア「椿事件」)

投稿: 、 | 2008年9月26日 (金) 20時39分

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