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2009年1月13日 (火)

日韓首脳会談、朝日新聞は乱を求めているのか?~1月13日毎日新聞、朝日新聞朝刊と毎日jPから

 麻生太郎首相が12日訪韓し、李明博・韓国大統領と会談した。李明博大統領が会談後の記者会見で胸を張ったように両者の会談はすでに5回目。今回は「前に話したから」ということで歴史問題も竹島問題も議題にならなかった、という。頻繁に首脳会談を続ける意味があった、ということだろう。

 今回の会談は麻生首相が韓国側の要望を聞き入れて経済界の代表団を同行させ、韓国の中小企業育成に日本が協力する、ということを目玉にした。時代が変わったから、こういうこともできるようになった、と思う。

 そして、日本側としてはアフガン支援の共同対処が隠された眼目ではなかったか。日本国憲法の規定があって軍隊のアフガン派遣がなかなかできない日本とすれば、韓国の軍事力と日本の技術・民生支援を組み合わせた形でアフガン支援で形ができれば国際的に嫌味を言われなくて済む。

 表面上は金融危機対処だろう。日本は外貨準備の一部を韓国に融通する枠を広げたが、これは、知らなかったらが、韓国が使ってくれれば使ってくれるほど円安要因になる、という。韓国が国家として破綻してカネを返せなくなれば別だが、そうでなければ、急激な円高への一つの対処法として考えればいい。

 当然、韓国政府は感謝してくれるのだから、悪いことはない。

 隠されたテーマは韓国の李明博政権へのエールだろう。韓国内には今でも金大中、盧武鉉政権を支えた左翼グループの影響力が無視できないほど大きい。彼らは日米韓の連携をぶち切って、韓国を北朝鮮への巨額援助国にしたい、という思いが強いので、李明博大統領は失政があれば、彼らから攻撃される。

 だから、麻生首相とすれば(というか日本とすれば、だが)北朝鮮への対処とすれば、李明博政権を応援して、日米韓の連携を強めることが最大の武器だ。オバマ政権が1月20日にスタートするが、オバマ政権の北朝鮮政策がどうなるか、まだ見えない。だからこそ、日韓でがっちりと手を組んでオバマ大統領に北朝鮮政策でふらつかないように、核放棄をさせることをあきらめないように、訴え続けることが大切なのだ。

 何度も書いているように、韓国は別に北朝鮮が核を持とうが持つまいが本当はどうでもいいはずだが、その韓国を日本と同じ主張にしておくことが非常に重要なのだ。

 その意味で、中小企業支援をテコに李明博政権の応援をしながら、韓国の対北朝鮮政策がぶれないように釘を刺した今回の訪韓は意味があるのではないか、と思う。

 毎日jPに日韓首脳会談後の共同記者会見の「全文」があったので、重要部分をコピペしておく。

 まずは李明博大統領の冒頭発言だ。

 <麻生首相の今回の訪韓は、史上初めて日本の主要財界人が大挙して同行した。両国の財界指導者が共同利益のため実質的な協力を拡大するのは、両国間協力を言葉ではなく、実践で裏付けることだ。会談でも韓日間の経済協力について非常に実質的、具体的な議論をした。特に、部品素材産業分野で日本企業の韓国進出が拡大できるよう、努力することを確認した。4月には、日本の投資購買使節団が訪問し、続いて中小企業CEOフォーラムが行われる。中小企業間交流と協力も強化していくことにした。韓国政府は、亀尾(慶尚北道)など何カ所かに部品素材専用工業団地に指定した。日本企業が円滑に韓国に進出できるよう、積極的に支援する。>

 これが中小企業育成のための日本側の強力に対する大統領の感謝の言葉だ。

 <4月にロンドンで開催される第2回緊急首脳会議(G20金融サミット)で、両国は金融システム改革、マクロ経済政策の共同歩調、保護貿易主義対策などで緊密に協力する。韓国の金融安定フォーラム加入を日本政府が積極支援する。これと関連して昨年末の日韓金融当局間通貨スワップの規模を拡大したことは、両国はもちろん領域内の金融市場の安定と協力強化に大きく寄与したと評価する。>

 そして、2012年の麗水世界博覧会成功に向けた協力▽現在500万人の水準で往来がある両国の人的交流が持続的に拡大するよう観光就職査証制や、理工系学部留学生派遣、大学生交流など若い世代間交流事業拡大を積極支援▽韓日関係の望ましい未来像を研究する韓日新時代共同研究の早期実施――などをあげた。

 
 一方、麻生首相は冒頭発言で、

 <世界の安全保障を考えた上で、極めて重要なアフガニスタンの支援について日韓間の協力につき、実務的な協議をしていくことで一致している。>

 <大統領とは6者会合を通じて北朝鮮に核を放棄させるとの日韓両国の基本方針を確認し、米国オバマ新政権と引き続き緊密に協力していくことで一致している。大統領からは韓国も同様な拉致問題を抱えている。この現実を踏まえて、日本の拉致問題解決のための努力への支持を、改めて表明をして頂いた。>

 とアフガン、北朝鮮問題を強調した。日韓EPA(経済連携協定)交渉再開に向けた検討促進で一致したことも付け加えたが、これは現場レベルでなかなか難しい交渉になっている。

 <大統領と協力をして、本年を日韓関係の飛躍の年としていきたいと考えている。>

 と大きく出た。

 その後の質疑応答で大統領は、「部品素材産業の協力が切実だが、具体案はあるか」と聞かれて、

 <韓日間には貿易不均衡が大きい。今年も恐らく昨年1年間も300億㌦近くになるだろう。大部分が部品素材分野だ。見ようによれば、必要な部品と素材を日本から購入しているということだ。しかし、長い間、この問題を解決するために努力したが、韓国の中小企業の側も十分な整備がなかった。日本の中小企業も部品と素材の技術を持った中小企業が少し疎遠となった。しかし今は、両国間が本格的な協力をしている。形式を離れた実質的な協力になっている。亀尾、益山など4カ所の工業団地が指定され、既に昨年末には20余りの日本の中小企業が投資の意向があるという書類を送ってきた。今回は実質的に両国の経済協力となり、かつ韓国に進出できる良い時期になるだろう。だから今回は期待しても構わないと思う。両国間には、さまざまな理由で困難があったが、停滞することはあっても後退はしなかった。日韓関係は今後、より未来指向的に進み、困難を克服しながら、東北アジア地域内だけでなく、国際社会でも協力が必要だ。私たちはより一層前向きに進むと思う。特に、金融危機を通した実物経済危機が世界的な問題だ。この克服にあたっては、両国間の実質的な協力が大変重要であり、両国の協力は世界と協調して危機の早期脱出に大きく寄与する。肯定的な評価ができる。>

 と胸を張っている。これだけ大見得を切ったのだから、日本側は途中で梯子を外さないようにしないと。

 また、麻生首相は北朝鮮問題について、

 <李明博大統領とは、6者会談(6カ国協議)を通じて北朝鮮の非核化を達成する。これが日韓共通の目標、これが大事な所です。6者会合を通じて、そして新しいアメリカの政権ともしっかりと連携していくことを確認しております。オバマ大統領も6者会合の枠組みは評価し、北朝鮮の核計画かつ完全な検証可能な廃棄を目標とする、この立場を明らかにしておられます。私はオバマ政権とも、北朝鮮の核問題の早期解決に向けて、緊密に連携していくことができるものだと、この点に関しては何ら疑いを持っておりません。>

 と語った。その通りだろう。麻生首相の経営者としての経験が生きた韓国訪問だったのではないか。地味で、国会論戦が再開されれば、みんな忘れてしまうかもしれないが、地味だがキラリと光る、こういう外交を積み重ねることが大事なのだろう。

 普段着で行き来できる関係になればいいのだが、先ほど書いたように、李明博氏は韓国知識人層の代表とはみなされていない。あくまで商才のある経営者として見られており、儒教の伝統で言えば一格低い人格だという見方が金大中支持勢力の中にはあるのだ。李王朝末期にヨーロッパの船が押し寄せても泰然としていた、といえば言葉はいいが、実はおろおろとして何も出来なかった知識人たちの末裔である。彼らが言論界で力を持っている限りは、いつか巻き返しがある、と思わなければならない。

 まあ、報道されている通りならば、今回の首脳会談は成功だったと言っていいのではないか。

 朝日新聞13日朝刊を見て驚いた。本記は1面<日韓、連携強化で一致/首脳会談/経済や北朝鮮で>とまともなのだが、問題は政治面トップの受け記事である。<歴史問題踏み込まず/日韓首脳/政権不安に配慮>という見出しだ。本文を読むと、お互い支持率が低く、歴史問題を正面から話し合うだけの力がないから横に置いた、とあった。

 朝日新聞は日韓首脳が会えば歴史問題を話し合うものだ、と決めてかかっているようだだ。これは見当違いもはなはだしい。日本は歴史問題をできるだけ政治日程に乗せずに、宙ぶらりんのまま進むほうがメリットがある。そのうち、韓国の1人当たりGDPが日本に近づけば歴史問題に対する見方も少しは変わるだろう。今蒸し返して一体何を話せというのか? 若宮氏が言うように日本は竹島を韓国にあげろ、とでも言うのか? 国益を全く考えない朝日新聞は顔をどっちに向けているのか分からない。少なくとも、日本のための新聞ではないようだ。

 朝日新聞の朝鮮半島報道はおかしい。

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コメント

>韓国の1人当たりGDPが日本に近づけば歴史問題に対する見方も少しは変わるだろう。
 ↑
これは歴史認識がまともになると言いたいのですかね?
今より更に傲慢に厚かましく威圧的になる事間違いなしです(TT)
あちらの民族性は・・・上か下かしかありませんので。

投稿: 通りすがりですが・・・ | 2009年1月14日 (水) 01時07分

>韓国の1人当たりGDPが日本に近づけば歴史問題に対する見方も少しは変わるだろう。

私はこの考えに賛成です。経済レベルが揃うと、経済面での劣等感から生まれる怨恨が、
仮にそんなものが韓国人にあるなら、それは解消されるからです。
現状が悪ければ、その原因を歴史に、そして外に、求めるのは当然の心理じゃありませんか?

>今より更に傲慢に厚かましく威圧的になる事間違いなしです(TT)

という論拠は全くないです。というより、このような偏狭な考え方が、関係悪化を助長します。

投稿: コールフィールド | 2009年1月14日 (水) 08時51分

>>今より更に傲慢に厚かましく威圧的になる事間違いなしです(TT)
>という論拠は全くないです。というより、このような偏狭な考え方が、関係悪化を助長します。

コールフィールドさんへ

哲学も思想もないみすぼらしい島国、心も大きさも矮小な人間たちを見ながら哀れみの心を禁ずる道はない。
http://nida.seesaa.net/article/97570357.html#trackback

心の狭い金持ちの隣人、日本〜韓国の危機に冷たいが、どう活用するかは私たち次第
http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1226327550/

こんな、あの国の人達の新聞記事を読んでどう思いますか?

投稿: 通行人 | 2009年1月14日 (水) 14時18分

 私は、このような考え方をする人を韓国人とみなすような、
度量の小さい考え方はいたしません。

 衣食足りて、礼節を知るのです。

 むしろ、このようなことを主張しているのが政治家ではなく、
一記者であるという事実に対し、感謝したい。

 またこの記者がこの記事が日本語になって、我々に届いている
こと、そしてこのような発言を認められるほど民主主義が
成熟している、という事実にも感謝したい。

 心の狭きものも、広きものも、この広大なネットにいます。

投稿: コールフィールド | 2009年1月14日 (水) 21時56分

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